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2007年05月 ARCHIVE

2007年05月01日

忘れないということ

何を恐れるか。

Solitary

    死はそれなりに怖いものだけれども、人は死そのものをそれほど恐れてはいないと思う。誰だって明日には死ぬかもしれないし、死が不可避だということを知っている。死をもって(命を呈して)何かを護るということもあるし、またそれが美談として語られたりもする・・・。そういった死そのものを、人はそんなに恐れてはいない。

    人が死を恐れるのは、自らの存在と存在したという事実が忘れられるかもしれないという点にあるのだろうと思う。子供を作れば、子供が自らが存在した印を遺してくれる。墓を作れば、自らの存在した印が死後にも残る。名を成せば、多くの人が自らの存在を認識してくれる・・・。人は、記憶されるために生きているのかもしれない。

    こうして考えると、人が人として人にできる最大のことは、認識し、記憶することなのだと思う。存在をそのまま認識し、その存在を記憶し続けること・・・。易しいようで、実に難しい。

    学期末を迎え、学生が担当していた地域の児童にさよならを言うときが来た。学生は、彼らが担当した児童の現実を変えることのできないまま、ふつうの大学生としての日常に戻る。この現実に限界と罪悪感とを感じる学生が多く、罪悪感を感じないように指導をするのがこちらでの一般的なやり方・・・。

    でも、こうした罪悪感は煽ったほうがいい。罪悪感を積極的に認識して、困難な現実を背負った児童とその現実を記憶しつづける。罪悪感にたいして不感症にするのではなく、感じたものを積極的に認識して記憶し続けることから、自分で考え、他者の問題を共有することのできる教員が育つとおもう。

    一人ひとりを認識すること。そして一人ひとりを記憶すること。人が人にできる一番大切なことは、忘れないという意志とその実行だと思う。

2007年05月04日

浮気はあかん

マイクロソフトのアホ。

Melancholy

    学会発表でひとつのコンピューターに発表者全員のファイルを入れて発表することがある。MSオフィスにかわって、オープン・オフィス(オープンソースのオフィス総合ソフト)を使っていると、ちょっとしたところでMSオフィスに合わないことがある。表のサイズなどの些細なことだけど、事前確認をするために、昨日MSオフィスをインストールした。

    インストール後の登録段階で、正規品かどうかの確認がある。そして保安上のプログラムの更新など・・・。30数個のファイルをダウンロードして、インストール。その際に半ば強制的にマイクロソフトのネットワークに登録させられる。いやいや登録して、すべての手続きが終わるまでに1時間・・・。

    問題はその後だ。さっさと動いていたコンピューターが停止状態に陥る。CPUのプロセスをみると、svchost.exeがCPUの処理能力の100%を占有している。強制停止してもそれの繰り返し・・・。

    別のコンピューターでネットにつないで問題を見ると、MSオフィスのアップデートに原因があるらしい。対処ファイルをダウンロードしても「症状に変化が表れない場合もある」とか「自動更新ができなくなる」とかヌカシテイル。対処するものの、解決するのは一時的・・・。強制終了の繰り返し。オフィスの2007が発売されたらしいけど、新しいバージョンに乗り換えさせるために、わざとやってるんじゃないかと疑心暗鬼になる。

    問題は解決しました。MSオフィスを完全に削除。オープンオフィスだけでいいや・・・と。それにね、オープンオフィスで文書を作成すると10kbのファイルでも、同じ文書をMSWORDのフォーマットで保存すると200kbにまでなるんだよね。それだけ無駄な機能をつけている・・・ってことでしょう、多分。なんしても、浮気をしたらアカンね。

2007年05月15日

24時間前

明日の午後3時の便でデトロイトを発ちます。

Praha

    今回の一時帰国とシンガポール(+香港)行きは、所属学部(人文学部アメリカ研究科)が交通費を出してくれました。出発前日の今日、大学の国際プログラムが別に予算を出してくれるということになり、手続きをしてきました。

    国際プログラムは、連邦政府に直結している機関なので、米国市民か永住者にしか通常は予算を割くことができません。去年はアフリカのガーナに行く機会があったのですが、この予算制限で直前になって駄目出しをされました。今回、学会費に限って予算を支給することができるということで、出発前日になってお金をもらいに行ってきました。学会費といっても500ドル。ありがたくて涙が出ます。

    これで今回の帰国/学会発表に1900ドルを出していただいたことになります(自己負担分は400ドル程度で収まりそう)。ありがたいことですが、元をただせば全てが税金です。よい発表をして、こちらで求められている情報を収集してくるつもりです。24時間後には、雲の上です。

2007年05月17日

到着

無事到着しました。

    出発直前に車が故障。急遽レンタカーを調達してデトロイトへ。坂下さん、お世話になりました。デトロイトでは航空機の故障。機内の電気がつかないということで、ゲートで待機。故障回復後、今度はついた電気が消えない・・・という事で、電気が煌々とついたままでのフライトになりました。

    関西国際空港近くでは、気流の関係で大きなゆれが予想され、到着前の食事サービスは途中で中止・・・。酷いフライトでしたが、とりあえずは安全に到着しました。27日にはシンガポールに向けて出発しますが、しばらくは日本にいます。日中は外出し、論文を書いていますが、夕方以降は家にいます。

2007年05月18日

とりとめもないことです

近鉄奈良駅にいました。

Monk

    日本ではどうも無料WIFIが一般的ではないようです。誰もがネットにつながる携帯電話を持っているので、喫茶店などがWIFIを設置して集客する必要がないからでしょう。ネットで調べると、近鉄奈良駅は構内でWIFIが使えるとのこと。駅構内にスターバックスがあるのを知っていたので、今日はそこで論文を書きました。

    スターバックスのコーヒーはアメリカのそれと同じく、不味い。それでもスターバックスを美味しいという人が多いのが不思議。おいしいコーヒーを飲んだことがないのか、雰囲気と味は必ずしも一致しないということを知らないのか、それとも私が味音痴なのか・・・。

    それはともかく、不味いコーヒーを飲みながら論文を書いていると、ちょうど修学旅行生や遠足のグループが構内にたくさんあつまってきました。駅の広場がちょうどスターバックスのテラスに面していたので、引率の教師が生徒をまとめて指導する様子を観察することができました。小学生から高校生まで全部で6つの学校集団をみることができ、いろいろと思うところがありましたがここでは書くことはひかえます。

Old Neighborhood

    さて、もう家に戻ります。バッテリーも残り少なくなりましたし、おなかも相当減りました。一人で外食するのは寂しいので、家に戻ることとします。

2007年05月19日

観念論と似非科学と妄想と

凄惨な事件が報道されてますね。

Through Something

    それも毎日のように次から次へと・・・。でもね、事件そのものよりも報道姿勢と言説に注意してみると、凄惨さの源泉(社会的な共通項)が見えてきますよ。

    報道でも教育再生会議でも観念論が幅を利かせてますね。娯楽も報道番組も、似非科学(エセカガク)に何の疑問もはさむことなく、テレビから流れています。怖いことですけど、その怖さにも気づいていないのではないかと思います。

    観念論では問題の本質がどこにあるのかという認識や、それへの具体的方針をたてることはできません。アメリカで学生によく注意している「道徳言説(Moral Discourse)」というのがここでの観念論にあたります。「~すべきだ」というのは、「~がされていない現実」の原点を見ることがなくても主張できるところに危険性がありますね (注:必要と有効は違う)。

    似非科学がそれに拍車をかけています。細木というおばちゃんとか、血液型占いとか、特に専門性を持たないコメンテーターのだす行動心理分析とか・・・。この怖さに気づかないのは、社会が鈍感なのか、私の妄想なのか・・・。妄想であればいいのだけど・・・ね。

    あ、写真はビンの底。「ノゾク」のって、どこか面白いでしょう?犯罪にならないようなやつのことだよ。何かを通してみるという点で、哲学的な思考に共通するところがあると思うんだけど、どう?今日のエントリーと関係付けた写真なんだけどね。

2007年05月21日

中継

英語版のBLOGでは、只今、毎日の出来事を中継しています。

Boat

    嫁さんはアメリカでお留守番・・・。めずらしく寂しがっているので、毎日の出来事や観察をBLOGで報告しています。メールではプライベートな用件を書き、BLOGでは写真と一緒に報告する・・・。このメールとBLOGに必然的に生まれる変化が結構うれしいみたい。

    メールも電話も、そこにあるのは私から彼女に発した言葉です。ところがBLOGに書かれた言葉は、それがたとえ私から彼女に発した言葉であったとしても、個人と個人の間だけの言葉ではありません。BLOGは不特定多数の目に触れますから、程度の差こそあれ、そこで発せられる言葉には多少の内省が含まれます。そのために現れる変化がうれしいのかもしれません。自分のために発せられた言葉だけども、自分だけに発せられているのではない。(哲学でいうところの)エロスが介在するコミュニケーションということか・・・?

    いずれにしても、結婚している男性にとって、嫁さんに喜んでもらえるということ以上にうれしいことは、なかなかありません。世の中の嫁さん方は、もっともっと喜びを前面に出してくださいな。社会の活性化につながるかもよ。


2007年05月23日

万引き

お願いだから幻滅させないで。

Deer

    所用があって大阪までいってきました。街中は相変わらずにぎやかで騒々しく、やたらと増えたパチンコ屋やゲームセンターが街に垂れ流される騒音に拍車をかけていました。

    残念だったのは、小一時間ほどの間に万引きを2回見たことです。

    最初に見たものは、60~70歳ほどだと思いますが、女性がプリンスメロンをかばんに入れた現場でした。万引きは商品を持って店舗を出たところで成立します。ちょうど店内だったということと、お年寄りだったので何もしませんでしたが、なんとも心地の悪い思いでした。

    次に見たのは鶴橋駅のKIOSKでした。50歳前後の会社員がKIOSKからおにぎりを2つ。しばらく雑誌を見るようなふりをした後、立ち去ったので呼び止めました。「支払いをしてください」というと、ビクッとしてから、「あっ」と言って支払いをしに行ってくれましたが、大変残念な気持ちになりました。

    盗らなくては生きられない、お金がまったくないというのであれば仕方がないところもあると思います。それは、弱者を保護しきれていない社会的な問題だと考えることができるからです。規則(法律)は守らなくてはいけませんが、規則を外れることが多くの人(他者)の利益のためであるのならば、責任を認識した上で規則を破ることは必ずしも非難できないと思います。自分のためだけに規則を破るのは、どうひっくり返しても公正とはいえません。司法裁判は、こうした前提に基づくものです。

    今日、見たものはどちらもたった200円程度・・・。子供ではなく、社会的な責任を持たなくてはならず、子供の見本ともならなくてはならない大人でした。KIOSKの従業員は、商品の数が合わないことで余計な労働をしなくてはなるでしょう。こうした万引きが増えると、信用を基にした業態は、疑念を基にした業態に置き換えられることでしょう。そして大人の万引きを見た子供は、私よりもずっと残念に思うかもしれません。

    日本に一時帰国してから1週間がたちました。この間に、幻滅するようなことばかりを目にします。何とかしたい・・・と強く思うと同時に、これ以上私を幻滅させないで・・・と言うのが心の底から出てくる気持ちです。

2007年05月27日

香港国際空港から

搭乗が始まりました。では。

Hong Kong International Airport (1)

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